コラム

誕生当初からの揺るぎない理念。レクサスのデザインが求め続けるものとは

出典元:ウィキメディア
レクサスといえば?と聞かれて、あの独特な顔を思い出す方も少なからずいるでしょう。トヨタのモデルとは一線を画したその独特なデザインは、一目見ただけで「あ、レクサスだ」と判別ができるほどです。特にこれでもかというほど迫力のあるフロントグリルは「スピンドルグリル」という名称がついており、現在では全モデルにそのスピンドルグリルが装着されています。それ以外にもレクサスのデザインは、細かいところでレクサスらしさが出ています。今回はそのレクサスのデザインが求めるものについて見ていきたいと思います。

レクサスの歴史と変わらないデザインコンセプト


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レクサスは1989年に誕生し、当初からしばらくは日本では無くアメリカで販売されていました。その当時、アメリカでベンツ、BMWといった海外の高級車がブームとなっていた中、トヨタが日本の高級ブランドとして競争に加っていきます。トヨタが目指したのは、高級でありつつ、機能的でもあるという車でした。昔から日本車は「壊れない車」として評判が良かったので、その点をを強みにしつつアメリカのセレブな街にも合うようなデザインの高級車を創ろうと考え、実際にチームがアメリカに滞在しながら何年もの構想をかけ、車を開発していきましたそして、初めてレクサスから登場した車が、初代LSになります。アメリカ車などの派手な装いとは反対の、高級感がありつつも威圧感を抑えたシンプルなデザイン。また、エンジンの振動が少なく静かなど、他メーカーより優れた特徴も相まってLSは北米でヒットしました。
参考:レクサスの買取専門ページです
レクサスではそのデビュー当時から「L-Finesse」という言葉をデザインの理念として掲げています。「L」はレクサスのLとも読み取れそうですが、ここでは「Leading-Edge」という単語の頭文字をとっており、これは先鋭を意味しています。そして「Finesse」は精妙、つまりは非常に細かなところまで巧みであること。その二つを調和させることで、まるでアートのような美しいデザインを創り出すという考えのもと、デザインが生み出されています。さらには3つのコンセプトとして「予・妙・純」を掲げ、デザイン理念を形成するにはこの3つがあって成立するとしています。「予」は時間軸の表現、「妙」はそれぞれのデザインの変化で生まれる深み、「純」はデザインにおける明確な主張を表しているようです。
レクサスの歴史はまだまだ浅く、常に進化を求め続けています。また、その進化の途中でも、それぞれのモデルの深みといった完成度にはかなりのこだわりを持っています。これからのレクサスのデザインも、進化だけでなく、完成度を追い求めることが重要となってくるようです。

スピンドルグリルはどうやって変化してきたのか


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フロントグリルは、メーカーデザインの象徴の一つとなることもあります。例えば、BMWの象徴の一つとなっている、左右二つに分かれたグリルが特徴の「キドニーグリル」、アウディでは「シングルフレームグリル」などがあります。そんな中で、レクサスといえば冒頭でも紹介した「スピンドルグリル」。スピンドルグリル誕生のきっかけは2007年に登場した「IS F」です。空気の取り入れをしやすくするため、グリルをフロント下部にも開口部を設けたことがスタートになります。前までのモデルは、共通のデザインというものがなく、車をあまり知らない方にはどれがレクサスの車なのかわかりにくいという状況になっていましたが、ここからグリルを統一することによって、デザインの共通化が図られていったのではないかと言われています。その後、「CT」でスピンドル形状のようなグリルが採用されます。この時点までは名称はまだ決まっていませんでした。
そして、レクサスがスピンドルグリルと正式で呼ぶようになり初めて本格的に採用されたモデルが、2012年に登場した新型の「GS」です。その前のモデルとは打って変わった、糸巻状のグリルがフロント下部まで伸びており、かなり迫力のある形状へと変貌を遂げました。この形状になったのは、奇抜なデザインを狙ったのでは無く、上記と同様でグリル部分から空気を取り込んでエンジンやブレーキ部分の冷却しやすくさせるため、開口部を設置するという必然な結果が理由としています。
その後、2013年にはスピンドルグリルに凝ったデザインの開発は今後行わないとしましたが、これはグリルだけに捉われず、そのモデルに合った最適なデザインをしていくということで、スピンドルグリルを自体を無くすということではありませんでした。実際に、その後に発表されたどのモデルも、形状を変化させつつもスピンドルグリルが採用されています。こうして、スピンドルグリルは現在までに全モデルに採用されるようになり、レクサスデザインの象徴の一つとして世界に認知されていきました。

ドライビングとデザインを際立たせる「F/F SPORT」


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レクサスでは、スポーツモデルとして「F/F SPORT」が用意されています。Fシリーズは、レクサスが考えるドライビングの楽しさを実現させるためのモデルとなっています。「F SPORT」は、専用パーツによって一般道での走りの楽しさを向上させる、「F」では、最高峰の技術を駆使したチューニングで一般道だけでなく、サーキットなど、どのような道でもドライビングの楽しさを体感できるモデルとなっています。
先ほども書いたように「F/F SPORT」では性能を向上させるチューニングパーツのほか、エクステリア・インテリアでもそれぞれにのモデルに専用パーツが装着されます。例えば、エクステリアパーツではメッシュタイプのスピンドルグリル、バンパー、ホイール、リップスポイラー、ルーフなど、インテリアでは、シート、本革ステアリング、メーターなどがモデルによって装備され、さらにスタイリッシュかつスポーティなデザインへと変貌を遂げます。

日本の美を意識したインテリア


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最近のレクサスのインテリアはただ高級を追求するだけでなく、日本の美を意識したデザインになっています。レザーをふんだんに使用するだけでなく、その質感、触り心地から色合いまで、まるで「和」を思わせるかのような美しさを目指したデザインに仕上がっています。

まとめ

今回は、レクサスのデザインについて、様々なベクトルから見てきました。レクサスはアメリカから勢力を広げていったものの、誕生当初から現在まで日本というものを意識したデザインであること、そしてその中で、スピンドルグリルというレクサスの象徴を確固たるものにしていったことがわかったかと思われます。
これからも常に進化と高い完成度を求め続けるレクサスが、今後どのようなデザインを生み出していくのか注目です。
[ライター/N. Hoshi]

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ユーズトカーラボ 編集部
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